Run, Run, Run and Run

舞台俳優ファンの観劇記録

「劇場に行けない」気持ちのブレーキが悔しかった話

こんばんは、RedBeardです。

すっかりご無沙汰してしまいましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。

 

私はといえば、コロナ禍の東京で職場と家との往復の日々を送り

なんと今年は一度も劇場で舞台を観ていないという事態になっています。

 

というのも私の心の中で、「人の集まるところに行くのが怖い」心理的なブレーキがかなり強く作用しているのです。

観劇や上演は決して悪ではないと思います。

ですが、私自身に関していえば、前後左右が空いていない空間で普段接触しない人たちと同じ場所を共有するのが非常に怖くなってしまいました。

リモートワークのできない職種で毎日のように出社し、会社近くの繁華街で夜遅くまでお酒を飲んでいる人やマスクをせずに会話しながら歩く人も信じられない程たくさん見かけます。

劇場はみんな検温してマスクをして、会話もしないで座るだけと分かっていても、

すぐ隣に”誰か”がいることが言いようもなく恐ろしいのです。

 

新しい作品が発表されるたびに喜んで、日程を見て諦めて、でもこれは自分の問題だからしょうがないと受け入れているつもりでした。

でも先日、ずっとずっと心待ちにしていた「リトル・ショップ・オブ・ホラーズ」9月公演のリセール情報が届いて、昔だったらすぐに飛びついたような最高の席番号で、
正直心が動いたけれど「9月の頭はやっぱり無理だろう」と最後の購入ボタンを押せませんでした。

 

「観に行けないのが悔しい」

 

初めて、そう思いました。

 

鈴木さんが「歌が楽しい」と言った作品で、再演の見込みも立っていなかったのが一転発表されて、次こそは観に行くんだと楽しみにしていて。

8月なら大丈夫だろう、9月なら大丈夫だろうと思っても状況は悪くなるばかりで。

最近は家でハマれる趣味に没頭して演劇自体からも離れていましたが、先日ひょんなことから目にした某公演の映像がどうしようもなく魅力的で。自分はやっぱり演劇が好きなんだと思わされた矢先のことでした。

こんなことを考えて観劇を諦めなければならないことが、どうしてこんな風に思わなきゃいけないんだろうと初めて悔しく感じて気づけば目頭が熱くなっていました。

気にしなければいい、と言うのは簡単です。でも、どうしてもその先を考えてしまいます。

誰が悪いわけでもなく、誰かを責めたいわけでもありません。ただこの状況が1日も早く元に戻る(あるいは、元の状態に近付く)ことを祈って、今は私は私にできることをするだけです。

 

医療従事者の方々、拡大を抑えるために働くあらゆる業種の方々が1日も早く心を穏やかにできる日が迎えられるためにできること。

そして私たち一人ひとりが安心して過ごせる日を迎えるためにできること。

小さなことでも確実に、気を緩めずに過ごしていきたいと思います。

 

いつかまた、舞台で輝く推しの姿に感動する日が来ますように。

 

2021年8月18日

RedBeard