明けましておめでとうございます。RedBeardです。
昨年は私にとって、年明けに聞こえていた嬉しい話題も次々に消え
果たして舞台が再開する日は来るのだろうか…とすら思える日々の中から、
少しずつ少しずつ光が射してくるほうへゆっくりと泳いでいくような年でした。
公演中止となったリトル・ショップ・オブ・ホラーズ。アルキメデスの大戦。
改竄・熱海殺人事件はコロナによる仕事の急変で向かえず、続く-4D-imetorは公演中止。
楽しみにしていたスサノオと美琴の再演も中止、廣瀬さんと玉城さんの共演に喜んでいたFAKE MOTIONは延期になり、私が劇場の客席に戻れたのは8月の「モンテ・クリスト伯」になってからでした。
ロビーの賑わいも客席のおしゃべりもなくなって。
不安げな雰囲気と緊張感が漂う中で、遠くなってしまった舞台と最前列との距離を超えて、息を潜めて演劇を観ることはどこかぞっとするような体験でした。
あんなに活き活きとしていた「観劇」というものの姿が一変してしまったようで、現場に足を運んでみて初めて、その異様さが身に染みたのです。
そしてどうしても目に入ってしまう客席の寒々しさを見て、ああ、劇場公演は本当に客席もその一部なのだなとしみじみ痛感しました。
プレゼントボックスも、手紙の預け先もない。グッズ販売もない。どこか緊張して着席しそそくさと席を立つ。そんな「観劇」を目の当たりにして、私はそれまで自分が信じていた演劇の力が崩壊してしまったように感じました。
世間ではイベントや劇場公演が丸ごと非難され、「公演をする」ということすらどこか肩身が狭く言い出しにくかったような雰囲気。それは今でも尾を引いて、私たちの周りに潜んでいるような気がします。
それでも、演劇が観たくて。
舞台の上の推しを、作品を、物語を感じたくて。
上演されるなら観に行かなくては。そんな、もしかしたら感染症の拡大防止という意味では間違っていたかもしれない行動でも、私の中にあるのは共に闘うような気持ちでした。(何様だという感じですが)
「モンテ・クリスト伯」で観た廣瀬さんの演技も、びっくりするくらい伸びる歌声も。
「時子さんのトキ」で観た鈴木さんの笑顔も、ダメっぷりも、母想いの息子も。
「BIRTH」で観た玉城さんのどこまでも救えない人間の弱さと脆さと危うさも。
全部またこの目で観られたことが嬉しくて、劇場に人が戻ったことが本当に嬉しくて、ここまで歯を食いしばって繋げてくださった制作陣の皆様に感謝しかなくて、
私は舞台が好きなんだと、改めて言える年になりました。
舞台『刀剣乱舞』維伝 朧の志士たち
舞台「私のホストちゃん THE LAST LIVE」〜最後まで愛をナメんなよ!〜
音楽劇『モンテ・クリスト伯~黒き将軍とカトリーヌ~』
舞台「時子さんのトキ」
「BIRTH」
「NO STAGE NO LIFE! ミュージカルを止めるな!」
ミュージカル「Phantom Quest」
舞台「HELI-X」
舞台「幽☆遊☆白書 其の弐」
件数で言えば決して多くはありません。
でも、この年にこの作品たちを観られたことは、私にとってずっと心に残る記憶になると思います。
正直に言えば一時はもうだめかとも思いました。
だけどこうして客席にフルキャパのお客様が戻ってきて、私もその中に加われていて、何より作品を観られるということが今心の底から幸せです。
いくつか拝見したオンラインでの公演も素敵でした。
オンラインはオンライン、現地は現地でそれぞれ楽しめる、ただの中継ではない配信がこれからも増えていくのだろうと思います。
それも一つの「演劇」として、私はどちらもずっと好きになり続けるんだろうと思っています。
この日本で今、演劇をしてくださるすべての方に感謝を。
私にできることはただただ演劇を好きで、舞台を好きで、劇場に足を運び配信を見、気持ちで応援することしかありませんが。
こんなささやかな力でも演劇を好きな人間がいるんだと、どこかに届けばいいなと思った2020年の振り返り記事でした。
☆2021年の目標★
なんと、私が初めてパラノイア★サーカスを観て舞台の魅力に目覚めてからもうすぐ丸5年になります。早いような遅いような、なんとも不思議なものですね。
今年はもっとたくさん舞台を観て、もっとたくさん推しを追って楽しめたら最高です!
そして新しい出会いにもどんどん敏感にアンテナを張っていけたらと思います。
まだまだ予断を許さぬ状況ですが、どうにかこの先の未来に全員で進めたらいいなと思っております。できることからコツコツと。
今後予定されているあらゆる公演がすべて、恙なく上演されることを祈っております。
拙いブログではございますが、本年もどうぞ宜しくお願いいたします。
🎍2021年1月吉日 RedBeard🎍